スズキの切り身の唐揚げである。
正直に言えば、なんの変哲もない。
スズキは夏の高級魚とされるが、いまは春先。
脂のノリも普通。
切り身2切れで600円くらい。
だからこそのサカナカラだ。
高級魚も旬の魚も、唐揚げで試していただきたい。
だがむしろ、旬を外れた“普通の魚”こそ、遠慮なく揚げればいい。
下処理
臭い個体でなければ、特別な下処理は不要だろう。
スズキは水分量もほどよく、扱いやすい魚だ。
今回は塩も当てていない。
ただし、鱗と骨だけは別だ。
魚料理において、鱗と骨とは向き合う必要がある。
時に味になり、時に猛烈な障害になる。
今回は
- 鱗数枚
- 骨1本
の処理漏れを確認した。
包丁でこそぎ、骨抜きで外す。
魚屋さんやスーパーでここまでを完璧に処理されていたら、
魚料理のハードルは数段下がるのに、といつも思う。
衣
衣は、実は秘伝の配合を使った。
が、正直に言えば
市販の唐揚げ粉で十分だ。
今回はそこに水を加え、
バッター液スタイルで仕上げた。
揚げる
揚げた。
旨い。
決め手はサイズ
特段の工夫がない。
それがサカナカラの良いところでもある。
その中での決め手は、やはり切り身のサイズだろう。
スズキは体高のある魚で、
厚みのある切り身が取れる。
血合骨のラインで半分に切ると、
それだけで十分に大ぶりになる。
今回はさらに半分にしたが、
それでも厚みはしっかり残る。
脂ののった腹上も良いが、
厚みが取れる腹中こそがサカナカラ向きかもしれない。
普通のサカナカラ
普通の魚。
普通の唐揚げ。
だが、それでいい。
むしろそれがいい。
サカナカラは特別な料理ではない。
普通のサカナカラ。
お試しあれ。